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一般社団法人Colaboの分析(19)人の導線でない新宿区役所から「動かない」バスの謎

2022年9月16日05時36分
カテゴリ:国内

一般社団法人Colaboの分析(19)人の導線でない新宿区役所から「動かない」バスの謎

一般社団法人Colabo(以下、コラボ)が誇る事業の一つに「バスカフェ」がある。2018年10月から開始したとされ、別称はツボミカフェともいう。若年女性を対象として行う食事などの提供事業で渋谷または新宿の繁華街近くで、水曜の夜に4時間開催されることがある。その予算の割に開催頻度が少ない、あるいは提供食事数が少ないのではないかなど費用対効果に疑問も呈されている。そもそもどう予算が付いたのかなどを含めて、国会議事録と現地調査をもとに、今回はバスカフェを通してコラボが目指していたところと、実際に果たしている現実の機能を考えたい。


まず国会の議事録検索システムで調べると「仁藤夢乃」が6件、「colabo」が13件ヒットする(2022年9月15日現在)。差し当たり「仁藤夢乃」氏について出てきた議題と発言者を簡単にまとめたのが以下の表である。



(編集部作成。参照時は要出典のこと)


仁藤氏の名前が国会デビューするのは2016年。発言者の属性では共産党所属議員3名(池内さおり氏、藤野保史氏、山添拓氏)に、NPO代表の稲葉剛氏、また社民党代表の福島みずほ氏となっていて、いずれもコラボの活動を肯定的な文脈で紹介している。これは大体イメージ通りだろうか。



(2016年の池内さおり発言。内容はほぼ仁藤氏の著書「女子高生の裏社会」の焼き直しである)




(2018年の稲葉剛氏発言。)

はて、稲葉剛氏の発言に注目されたいが、コラボのバス事業とそのモデルだった韓国ソウルのバス事業は、一点、大きく異なる。ソウルのバスは移動して巡回し、対象者を乗車させるという形式らしいのだ。



(コラボのアップロードしたバスカフェの模様)


確かに考えてみれば、わざわざバスを動かすのなら物品移動でなくピックアップなどしたり中に入れて暖を取らせるなどするやり方の方がいかにも自然である。ところがコラボのバスカフェはそうなってはいない。筆者が現地で確認した際も含めて、テントを張るなどして固定式で運用している。そもそもバスに乗客用座席もなくて、ピンク色をした単なるトラックである。




(2021年の藤野議員発言。ここでもテントを張った旨が記されている。)


素朴な疑問として、固定式で食事提供や相談を行うなら、どこに「バス」(実態はトラック)を使う必要があるのだろうか。あとまたテント設営場所が人の導線に必ずしも入っていない、という面もよく分からない。新宿区役所前の会場は「区役所通り」(大久保通りと靖国通りを南北に結ぶ形で、明治通の少し西を走っている)と呼ばれる道路で車両の通行量は多いものの、新宿の人の流れの中心からは完全に逸れている。


新宿区役所はコラボが現在事務局を置く歌舞伎町2−1−2からは道のり350メートルと非常に近い。つまりコラボの人間にとって土地勘はありそうな場所で使いやすいだろうというのは分かるのだが「一体なんで、通行人の量がそこまででもないそんな場所でやっているのか」とつい思ってしまう。



(Googleマップで見たコラボ本部と、新宿区役所の位置関係)


バスカフェ、人通りの多い通りを走るピックアップ方式で車内に乗車させるという方法を取らないで区役所の敷地に駐車して付近に大きくテントを張って行っているのだがテント張りの作業負担も相当だろう。なにしろ車外は寒暖の差がある。なら、「エアコンのよく効いたバス内で飲食をさせた方が楽ではないか?」というのも当然に浮かんでくる疑問だ。この点については何らかの業法の規制があって実施が難しいのか、それとも固定式の方が好ましい理由があるのかなど筆者にはよく分からない。ただともかく、ハコとしてバスを利用して韓国式のバスカフェを模倣したものの全く同じにはなっていないのではないか、という気がする。当初の目論みとずれが生じているように見える。



(予算額の拡充について質問する山添拓氏)


はてもう一つ筆者の素朴な感想だが、それは新宿での食事配給であるのにどうして「若年者」かつ「女性」にターゲットを絞っているか、だ。というのは近年、話題に上がることも多い「トー横」も含めて今の新宿・歌舞伎町エリアには中高年ホームレスなどの食い詰めた人々も相当数、存在しているからである。


一般に、人道支援目的の事業をしていたら「困っていそう」な人がすぐ近くにいればそちらも助けたくなるのが人情ではないのだろうか。例えば溜まり場となっているいわゆる「トー横」と新宿区役所は200メートルかそこら、であるのに、「10代女子限定」という形で人道支援をするという振る舞いは、人道的なのかそうでないのか分からず、違和感が拭えない。


スクリーンショット 2022-09-15 23.13.50

(仁藤夢乃氏はかわいいという言葉が好きだ。)


バスカフェの取材ついでに夜のトー横も訪れたが、怖いし吐瀉物か排泄物のような匂いで臭い。脱法ドラッグ的なものを使っているのか、明らかに挙動のおかしい者も数多くて、かなりこの世の地獄のようである。20代以下と思しきぐらいの若者とともに中高年の男女ホームレスも地べたに座っている。


この、徒歩3分で行ける先にお風呂に入っていなさそうな、健康不良そうな路上生活者もいる状態で、「コスメや入浴剤とWi-Fiがタダだよ」と言ってかわいい支援対象を集めている光景には、命の選別のように「支援の選別」がされているようで、現地で見て居心地の悪さを感じた。仁藤夢乃氏はこれに対する反論をしているが、スパイが入り込んだとか検証不能な内容も多くて評価しようがない。


さらにいうと、意地悪だが「バスカフェ」事業をコラボが行うときに期待しているのは食事を支給して困ったJKを助けるとかじゃなくて、別の理由もあるのではないのではないかという気もしてくる。「動かない」で目立つ場所にじっとしているならマスコミが取材に来やすいのだーーしかもそれが区役所や公園といった土地であれば、テロップに「新宿区役所前」など入れて、テレビを中心としたメディアが喜んで取り上げそうな「画」を取りやす。つまりPR狙いなら説明がつく。そして、寄付を収入源としているコラボにとっては知名度が収入に直結するので、寄付金狙いの方法として「止まり続けているバス」は効率が良いのではないか。


実際、2020年の国会議事録を見ると山添拓氏が予算の拡充を求めて、政府担当者から肯定的回答を得てーーおそらく事前の質問通告とそれに呼応する応答だがーー実際その後にコラボへの予算注入は増えている。


ただ、コラボが頑張っていそうな面も取り上げないとフェアでない。書くまでもないが、新宿の歌舞伎町は歩いていると確かに危なっかしい。一時期、歌舞伎町浄化作戦で治安がよくなったという話も聞くが、今でも体感治安はとにかく悪い。夜間は特に、キャッチであれ、スカウトであれ、あるいは遊びに来た人間であれ、「不良でガラが悪いやつコンテスト」のような風情で、全グレか半グレかその関係者とかもたくさん集まっているのは事実だ。


なので国会の議事録でコラボの活動を称賛していた議員は、(集票マシンとして使えるという計算だけでなく)実際にコラボスタッフの勇気に胸を打たれた可能性もある。またコラボが一般市民などを対象に主催するナイトツアーも、同じように都心部の繁華街で行われているため、参加した者はコラボの活動に感心する場合が多いだろう。

水商売のスカウトが歌舞伎町にもたくさんいるというのは、事実である。ただ国会議員らの答弁を見ると、①かねてからある歌舞伎町の治安が悪いという問題と②女性への違法な就労斡旋がそこで行われているという問題を混ぜこぜに取り上げているようにも見えた。


でも、ご飯を上げるために人の多く集まるところで活動するというのならば、もうちょっと治安がマシなところは他にたくさんある。ならなぜ歌舞伎町を使うのか。悪くいうと仁藤氏らは、新宿歌舞伎町など、怖そうな場所を「使って」お化け屋敷さながらの「吊橋効果」を利用して活動の見学者に感銘を与えているのではないか?さらに、歌舞伎町という分かりやすい場所で催しを開けば、内部向けにもシンボリックなイベントを定期開催して結束を強めることもできる。


バスカフェ事業には食事を単純に配るという以外の理由があるのではないかという疑念が、出てくるのだ。もし、特に家出少女を対象に手助けしたいとしても、新宿区役所などというどこの鉄道乗り換えの導線にもならない場所よりはまだ、大宮駅でも町田駅でも赤羽駅ででも活動をした方が対象者にアプローチできるのは本人らも分かっているだろう。


コラボはSNSでの事前連絡を通じた対象者との接触から支援へという流れをとることが多いという。だがそれでも、新宿区役所というのは大して便利な場所ではない。そもそも駅から近いわけでもないし、新宿区役所周辺は住宅地でもない。既にウェブ上で多く指摘がある通り、食事をくれるといってもそこに行く電車代の方が余計にかかってしまう場合も多いだろう。また水曜夜に4時間ほどというゲリラ的な開催のため、支援をあてにコンスタントに「通う」のも向かない。


「こういう福祉の試みをやったらどうなるかな」としてはバスカフェはあるていど面白そうであるものの「何回やっても、それほど成果が上がるとも思えず、政治家やメディア向けのパフォーマンス的な色合いが強い」というのも、街頭演説のため停車した選挙カーさながらに「動かないバス」を見て感じられた一面だ。


なお厚生労働省の「若年被害女性等支援事業の実施について」という令和4年3月29日付通知を見ると10代と20代の若年女性で性被害に遭いそうなものに対する夜間のアウトリーチ支援など行うこと、その実施主体は民間法人に委託できること、方法がアウトリーチ(これはコラボの使用する用語そのままである)や夜間見回りによること、などとあり、筆者には完全にコラボだけを忖度して出された文書に見える。



(厚労省通知より。なお従前の通知の改訂版で、大元は平成30年度に定められたものである。)


この通知が、コラボが行政財産などの使用許可をとても得やすくなっていた原因と思われるが、20代までで区切って30代以降を対象に書かないというのはどうにも年齢による露骨な差別の気がして、行政機関がまともに作ったものと思えない。書いている官僚も「平等原則違反になりそうだよなあ」と思ったので「「主に」10代から20代の女性」としたのだろう(*まだ「未成年者」というくくりなら、一応は「未成熟なので要保護性が高い」と言えるけども、「主に」を抜かしてもろに「10代と20代の女性」と切ってしまうと完全な年齢差別である)。


【9月23日追記】2018年10月10日付の仁藤氏によるimidas寄稿記事は、バスカフェ事業開始の直前に書かれたものである。ここでも、キャンピングカーのように運用するという韓国の実例を参考にしたと仁藤氏は書いている。つまりバス内に人を入れる前提で計画を策定していたわけである。


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【江藤貴紀】


 

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