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「一般社団法人Colabo」の分析(30) 開示文書67ページ、ほぼぜんぶ手書きの「仁藤夢乃日誌」で読むコラボ

2022年11月5日16時26分
カテゴリ:国内

「一般社団法人Colabo」の分析(30) 開示文書67ページ、ほぼぜんぶ手書きの「仁藤夢乃日誌」で読むコラボ

一般社団法人Colabo(以下、コラボ)の活動で、よく知られているものの一つが都内繁華街で行う、少女への食事などを提供するバスカフェ事業だ。シニカルに見るとメディア露出や寄附金集めの際の売りとなる「PRポイント」と言ってもいいかもしれない。



(マーキングなど、カラーでの書き込みのみ筆者による。以下も同様。)

そして新宿のバスカフェについては新宿区の敷地を無償利用しているところ、形式的には新宿区へ後援申請を行い、毎回ごとに活動報告書が提出されている。今回、連載の30回はこの、2020年4月1日以降の新宿区への活動報告書67枚を通じて、社会運動の中でコラボ代表仁藤夢乃氏が至った境地を見てみよう(それ以前の分は、保管期限切れで廃棄となっている)。



(大久保公園で買春している男性を数えている報告書。2022年度はこの種の記載が目立つ。どうも大久保公園はバスカフェのある区役所からは少しだけ距離があるようだが、台風の日に用水路が気になるふうな心境で見に行っているのだろうか。)


結論からいうと、少女を支援するのに知恵を絞っている様というより、どんどん年を経るにつれて、買春する男性を非難する思いが強まっている点が、報告事項からは見て取れる。確認したいがコラボのバスカフェ事業、東京都若年被害者等支援事業のもとの目的は、困窮した女性への支援だ。だが、中年男性憎悪が主目的の活動かというぐらいに報告書、特に2022年度のものは男性(買春するものや水商売関係者中心)への悪口で満ち満ちている。また書式が安定していないことは特筆すべきだ。例えば67枚のうちPCで作成されたものは1通のみで、66通が手書きだ。そして字はしばしば記載欄の枠外にはみ出す。



(ただ一回だけPC作成の報告書。)


そして漢字が少ないのも特徴だ。例えば「虐待」「被害」、「警察」などはおおむねひらがなか、カタカナで書かれている。漢字を手書きする機会が少ないので忘れているのかもしれないが、公共機関に当てた事務連絡の文書では珍しいように思う。ここで注意したいが、仁藤夢乃氏は漢字が書けないというわけではおそらくない。過年度の報告書の中には一部、漢字を多く使っているものもある。



(余白は余っているのに、記載欄からはみ出ている報告書も時々あった。思いの丈を記すにしても、字のサイズなどもう少し計画的にして、スペースを使った方がいいのではないか)


なお67通のうち66通を仁藤夢乃氏が書いておられて、開示請求で出された1通のみが稲葉理事の手によるものだ。基本的に仁藤が書いているのだが気になるのは「書体」の不安定さだ。字の形が丸いなりにも、あるていど読みやすい時はあるが、かなり頻繁に、手がかじかんでいて手元不如意に陥っているのか、字が大きく乱れている場合がある。




(ホスト、コンカフェ、買春、などの文字列が報告書の常連である。テキストマイニングをしたら「闇金ウシジマくん」のセリフとAIが誤判定するかも知れない)


過去にSNSへアップした料理その他の写真を見る限り、仁藤氏や稲葉氏は不器用ではない。むしろ手先は器用と思えて、それほどに字が安定しない理由がわからないのだが、とにかく崩れるのだ。精神的に疲れているのかも知れないが、(ちょうど仁藤の嫌悪する)歌舞伎町の酔客もかくや、という位に乱れた箇所が散見される。



(大久保公園の買春者はいつも大体50人である)

今の仁藤を見るとどうしても「自分で本を書く能力」について疑問符が出てきてしまう。仁藤夢乃の著書第1作は2013年3月、大学卒業直前に出した自伝的内容の「難民高校生」で、彼女はコラボ立ち上げと同時に「大学生作家」としてデビューした人物だ。また翌年の2014年8月にはノンフィクション作品として「女子高生の裏社会」を出している(もともと筆が達者だったのが、何かのきっかけで30歳ぐらいまでに急に国語力が減じたのだろうか)。



(仁藤氏の関心は子供の福祉より、男性や風俗事業者への処罰にあるような気もする)


また「その他報告事項(緊急対応をした場合等に記入)」とある欄を毎回熱心に埋めているのに、重大事故と思われる内容を記載していないことがあるのは謎だ。例えばTwitterでは2021年3月4日に、テントが焼けていて、嫌がらせのせいかも知れないという明らかに報告した方が望ましい事項を記載しておられるが該当日の活動報告書では一切触れていない。この辺りの判断感覚はよく分からない。




コラボの「従事者数」と「支援した人数」の欄を取り違えて書いてしまいペンで修正した箇所もあれば、従事者のうちスタッフとボランティアを分けて書いているのに、ボランティアの人数欄が空白になっている場合もある。



(修正液やフリクションの利用は禁止なのだろうか。)



(ボランディアは0なのか書き忘れか、どっちだろう。)


あとまた支援した人数についても、稀には「新規」と「継続」で分けて書かれている場合もある(当然、そのほうが好ましい)のだが、大概はまとめて一括りに記載されている。



(新規と継続を分けて記載してある回。新規4名で継続26名とあり「常連客」が中心の状態のようだが、これは支援対象をコラボが選別していることと関係あるのかも知れない。あとまた漢字をよく使ってあり「警察」などもひらがなでなく漢字になっている。)


もっというならば(これは行政との調整の問題かも知れないが)書式自体も提出先ごとにバラバラである。渋谷区に出された活動報告書では「声掛け人数」と「相談者・来所者数」を分けて記載しているのに対して新宿区分の報告書は「支援した人数」なのだ。



(渋谷区は書類の保管年限が長かったため、2018年の報告書も開示された。)


概していうと計数の処理が統一して行われていないため、活動の全体が掴みにくい(数字の処理の安定感の無さは会計報告にも通じるものがある)。


そして2022年の報告書では買春目的の男性についてどちらかというと熱心にその数をカウントするようになり「大久保公園の周りは買春者が40〜50人位おり」「スカウトの人数は200人位いた」(いずれも2022年6月8日報告書)、「今日も大久保公園周りは買春者であふれていた」(2022年7月20日報告書)、などという記載に至る。支援した人数25名に対して、男性のカウント数の方が多くなることもある。「買春者は雨も関係なく30人くらいが常にウロウロ」という記載など、「誰が買春をする男性か」を透視しながらバードウォッチングでもしているような報告書となってしまっていて、もうこれは未成年女性を助けたいのか、社会全体に対して怒っているのか分からなくなる。



(福祉についての記載はせいぜい半分ぐらいの分量で、残りは買春男性とされる人らへの批判である)




女性運動に限らないが政治運動のフレームで世界を眺めて、運動目的実現を目指して行動するようになると世の中の、正義に従って行動しない周囲に対する懸念や憤懣が勝り始めるということは一般にありえる。現在の仁藤氏は若くして名声と太い資金力、そして政界の一部に対する影響力を持つに至っているが「仁藤日記」に現れている彼女の世界は、あまり幸せな場所ではないかも知れない。



(スタッフの10代の少女が恐怖で泣いたとある。トラウマを植え付けてしまっては青少年福祉という事業目的に逆行するようにも思えてしまう。また何時までその少女が活動していたかは不明だが警察による補導対象にならないのか、あるいは保護者代わりに仁藤氏らが面倒を見ている少女ならば、メンタルケアをちゃんとした方がいいのではないかなど感想が浮かぶ)


2022年6月の新宿区議会で沢田あゆみ議員(日本共産党所属)は、活動報告書をぜひ一読するべきとおっしゃっていたついでに50万円の新宿区の予算に絡めてコラボの活動について危機管理課長へ質問しておられた)が、活動報告書を読むべき、というのは確かにその通りである。なおこの会の議事録だけでは50万円の予算がコラボについたのかは判然としない(注1:)。


【11月6日追記】2022年6月8日付報告書には「カフェに来た人数もかなり多い印象だったため」という記述がある。カフェというのは断りなしに書いているなら当然にバスカフェの意味と思われる。すると、コラボは事業で支援した正確な人数を把握していないのではないかという疑念が持ち上がる。

また複数の読者の方から、報告書の筆跡や文体が違いすぎるので、報告書作成に複数の異なる人物が記載しているのではないかという指摘があった。筆者は特徴的な仮名遣い(例えば「被害」が「ヒガイ」になることが多いなど)や、「買春者」などあまり一般に使わないフレーズの多用、また感想中心の記載や、毎回なるべく記載欄を精いっぱい埋めているなどの傾向から、同一人物(仁藤夢乃氏)の作成と当初は考えて記事を執筆した。ただ確かに、特定の見本や記述についての台本ないしマニュアル(例えば、「買春者」という言葉を使用することや、ホストクラブに言及することが望ましいこと、特に何もなくても記載欄は全て埋めること、といった指示)があって、そのテンプレートに沿って複数人が作成したものである、という説も十分に成り立つ(もしそうなら、まるでアマゾンレビューのサクラ業者のようなやり方だが)。したがって確認していただく意味も含めて後ほど(今週内に)、67ページ全文をアップロードすることにする。


【11月7日追記】昨日の17時30分から、夜間の28時ぐらいまでわりと頑張って大久保公園周辺を取材したが、筆者には誰が「買春男」かの見分けは付かなかった(日曜だと大久保公園の男性は買春しなくなるのだろうか)。しいていうなら、大久保駅寄りの韓流ショップ店近くで、男性2人組が女性2人組に声をかけていたが、どう見てもただの「ナンパ」である(いずれも、10代後半から20代に見えたが、正確な年齢は筆者には分からない)。あとまたコラボの報告書では見られなかったが、今年の10月6日〜11月9日はから大久保公園では夜9時まで「大つけ麺博 presents 世界一美味いラーメン祭」というイベントが開催中である。家族連れを含めて人手が多く、(ラーメンを)売りたい業者と、書いたい男性(女性も)がたくさんいたのは確認できた。


注1:11月7日の新宿区への取材で、この予算はコラボにはついていないということが分かった。


【11月14日追記】全文については、他の開示文書との関係で、連載の新記事でアップロードすることとなった。ちなみに仁藤夢乃氏は「一晩でコンテナ30個ほどの物品がなくなって」いるというが、せいぜい40〜50人ていどの支援をどうやれば「コンテナ30個」の物が消え去るのか不思議である。コンテナとやらのサイズが極小かもしれないので、断言はできないものの、あまりに資金不足、物資不足の誇張がひどい場合にはコラボへ寄付した支援者は錯誤などを主張して寄付の返還を求めてもいいかもしれない。




【2023年1月26日追記】コラボは近日、嫌がらせのためにバスカフェ参加人数が減っている旨を主張されている。(実際、かなりスジの悪い方々がバスカフェに出向いてヤジを飛ばすなどしている様子は動画で確認できる。


ただ、新宿区があらためて開示した資料を見る分には言うほどに人が減っているとも思えない。なお2022年12月1日から末日ほどまでの、新宿区とコラボの間の連絡文書は、いつもの活動日誌だけであった。コミュニケーションはほぼ取れていないようだ。



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【江藤貴紀】


 

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