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「一般社団法人Colabo」の分析(31)パンフレットデザインはページ単価3000円未満に名刺デザインは〜1485円・・・クラウドワークス発注案件で見えるコラボの「倹約」経営

2022年11月5日23時15分
カテゴリ:国内

「一般社団法人Colabo」の分析(31)パンフレットデザインはページ単価3000円未満に名刺デザインは〜1485円・・・クラウドワークス発注案件で見えるコラボの「倹約」経営

一般社団法人Colabo(以下、コラボ)に対して現在、内定取り消しを行われたと主張する方がnoteを書かれている(注)。その中で無償ボランティアの労働力利用について、やりがい搾取的な面があるむねも主張されていた。この真偽については筆者の知るところではないものの、一般論として過度なコストカットはアキレス腱になりえる。


今回はクラウドソーシングサイトの「CrowdWorks」(以下、クラウドワークス)でコラボが発注した案件ーーー数十ページの活動報告書デザイン費や、名刺デザインの発注タイミングなどからコラボの経営内容を見つめたい。



まずクラウドワークスのサイトでコラボが作ったアカウントから発注履歴を確認すると、コラボはこれまでに37件を発注している。そのうち28件が契約成立で、9件がお流れになっている。概ね4件に1件は案件が不調に終わった形である。これが高いか低いかはなんとも言えない。


ただ金額ベースでは、幅のある予算設定や、「応相談」となっているところもあるので絶対的な数字はわからないものの、これまで6年以上の成約総額で見た支払額は100万円に届くかどうかである(ただしクラウドワークスの手数料は同サイトによると、発注金額10万円以内の案件なら20パーセント、10万円台なら10パーセントのため、デザイナーなどの方が受け取った金額はより少ない)。



(コラボのクラウドワークス案件利用状況まとめの簡単な表:江藤貴紀作成)


出費を抑えた経営とも言えるが反面でクラウドソーシングのネックは一般に、受注者にとっては報酬相場の低さと言われている。ここで、クラウドワークスのサイトからコラボが何にいくら払ったかがあるていど確認できるため、発注した案件と報酬額を照らし合わせてみる。



(クラウドワークス案件ページより)


まずツボミのデザイン、これはバスカフェにも使用されているコラボの代表的トレードマークだがその報酬は21600円、2016年6月12日当時は消費税8パーセントなので、税を抜いて20000円だ。手数料をクラウドワークス社が引いた後のデザイナーの取り分は16000円である。まあこの頃はコラボもそれほど資金力が潤沢ではなかったので財布の紐を締める経営も仕方ないだろう。



(コラボからの評価。概ねの発注時期が分かる)


次に「パワーポイント作成」の仕事だ。これは20枚分で、テキストと写真はコラボ側が用意したものだったというが、価格は10000円以上50000円以内で募集したものの契約未成立で終わる。ついで「応相談」の条件で発注に成功したところ、受注者への評価ページを見ると2017年11月30日にコラボからの評価がついているのでその直前の発注と推認できる。





(クライアント発注ページと、ワーカー評価ページより)

コラボは「私たちは買われた」展などで名を売ることに成功したこの2017年時点でもまだ、パワーポイント作成に慣れたスタッフがいなかった、つまり人材不足の状況が案件から伺えてしまう


そしてもっとも注目するべきはパンフレット作成だ。毎年の発注をしていることや、また同氏の制作実績ページからはコラボの年間活動報告書および10周年記念パンフレットは2015年以降、同一デザイナーが受注していると分かる。



デザイナー氏のワーカーページより。)


コラボのHPからダウンロードでき、当サイトでもたびたび引用しているが、このウェブパンフレットはかなり凝っている。ただ報酬を見ると、2021年に仕上がった10周年パンフレットは全60ページで、〜15万4000円である。


カラフルで写真とデザインとテキストも入り組む、凝ったパンフレットだが、発注額のページ単価でいうと3000円を切っており、手数料と消費税を抜いた残りは1ページあたりで2100円以下である。よく言えば値切り上手、悪く言えば「吝嗇」だ。ちなみにコラボ2021年度の2億7000万円の黒字を記載した活動報告書パンフレットと思しき入札履歴は27ページで60500円(つまり手数料を引いた取り分は40000円台)であるが、デザイナー氏は複雑な気持ちでデザインを受けたのではないか


他に気になった点を見ると、名刺デザイン発注が2022年度に3月、5月、7月に2回、そして9月と合計で5回ぶん行われているが、これは①コラボで退職者や採用者など人の出入りが増えたか②AV関係のグループとしてコラボが作った別団体「灯火」など、関係団体の名刺を発注しているかのいずれかと思われる(現在のビルに移転したのは2021年9月であるので、名刺記載の住所変更などでは名刺発注の説明がつかない)。



(コラボによる実績評価の内容


以上のようにクラウドソーシングは利用者の情報がダダ漏れになる、「デジタルタトゥー化」するリスクをはらんでいる。特に貧困少女の支援をうたうコラボのような団体が、あまり安く案件を買い叩いている様を残すと団体のイメージダウンにつながりえる。ただ、29回記事で扱った2014年製タイヤを現在も使っている点や、連載の第一回でも書いた「租税公課」の支払額が少ない点など、どうも経営陣は、支出を抑える習い性がついているかもしれない。


最後に、仁藤夢乃代表が近年接近している共産党の機関紙赤旗記事を検索すると、2022年にクラウドソーシングサービスの受注者に関して劣悪すぎる待遇である旨を追求した記事が登場する。



(「クラウドワークス社が名指しで批判されている、赤旗記事。共産党とコラボは根っこの部分で近いのか遠いのか、謎は深まる。)


【11月18日更新】 仁藤夢乃氏は、非正規雇用を行政が行うことをディスっておられたが、クラウドソーシングの外注で極端に安くデザイナーを使ったりするのも悪いというか、余計に人材が育たないのではないか。




【11月28日更新】 パワーポイントの外注に違和感があったのだが、それは仁藤夢乃氏は以前にはパワーポイントを使った立派なプレゼンをやっていたのに、(本人がよほど忙しくて外注しないといけない事情でもあったのだろうか)。



例えば2015年の外国特派員協会会見ではこのリンクに写っている通りパワーポイントを用意している。

加えていうと2014年に安倍昭恵氏から表彰された政策コンテストの様子でも、仁藤夢乃氏らのグループはパワーポイントを使っている。まさか高校生はパワポを使えたが年上で当時24歳の仁藤夢乃氏はパワポが使えなかったということでもあるのだろうか。



(仁藤夢乃氏Twitterより)


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【江藤貴紀】


 

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