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一般社団法人Colaboの分析(23)矯風会とコラボ② 矯風会の変化と機関紙に見るコラボ役員

2022年9月25日06時05分
カテゴリ:国内

一般社団法人Colaboの分析(23)矯風会とコラボ② 矯風会の変化と機関紙に見るコラボ役員



日本キリスト教婦人矯風会(以下、矯風会)HPより。2015年に行われた仁藤夢乃の講演会は前売り券が完売したそうである。)

前回見た通り矯風会は酒害であるとか喫煙の健康への害など、科学的な表現もとるが起こりからしても現在も、「宗教運動」である。仮に、人文科学や社会科学の装いを凝らした場合にも言えるーーー仮に一見「フェミニズム」風であったり酒害や喫煙の公衆衛生上の問題点を述べているようでも、「キリスト教」まずありきである点で、矯風会の主張は部外者からは訝しい面がある。


今回は、よく指摘されるこのコラボと、キリスト教原理主義的な矯風会の人的交流について、矯風会機関紙のKEACE(かつては「婦人新報」という書名だった)を参考に眺めて、コラボの宗教色の強さを考える。同誌は長らく月刊誌だったが2022年から季刊(年4回発行)に移行している。



(矯風会系コラボ理事、細金数子氏。readyfor ホームページより。)


まず結論からいうと、コラボと矯風会のつながりはコラボHPで確認できるよりも密接だった。まず代表の仁藤夢乃は、コラボのホームページで仔細にメディア出演歴を紹介しているものの、K-PEACEの一部への登場はなぜか触れていない。例えばK-PEACE2018年2月号への寄稿はコラボHPのメディア出演歴にない(注1*)。



(2017年度コラボメディア掲載歴より。4月から翌年3月分までのメディア掲載が紹介されている。なお念のため2018年度分の掲載歴も確認したが、K-peace2018年2月号への言及はなかった)




(K-Peace2018年2月号目次。)


なお、仁藤夢乃氏は、あまり文字媒体に意味をおいていないからか、原稿の使い回しがとても多い。例えば2017年6月発売の季刊現代警察記事への寄稿記事は、ほぼ最初の著書である「難民高校生」の抜き書きで、それをちょこっと読み手として想像される警察関係者向けにアレンジしただけである。ついでに同じ箇所は、imidasへの寄稿でも一言一句そのままで使いまわされている。わざわざ資料をいくつもあさっても、出てくるのはコピペが非常に多くて仁藤の高校時代に、家族が包丁を持ち出した話などもう何回読んだか分からない



imidasへの寄稿記事より。ちなみに「imidas 包丁 仁藤」で検索したら2022年の対談でもこの話が出てきていた。)


この使い回しについては、省力化の他に①言い間違い、書き間違いや原稿同士の矛盾を避ける効果と②同じことをとにかく何度も言うというアジ戦略も関係しているかもしれない。


またコラボ関係者で矯風会機関紙に顔を出すのは仁藤夢乃だけではない。例えば、K-PEACEの2017年8月号では、当時コラボ監事であった打越さく良氏(戸籍名は村木さく良氏が登場している。


彼女は夫婦別姓訴訟などで著名な弁護士であり、自身も普段は旧姓の打越を使用している。K-PEACEでは憲法改正阻止について矯風会館で行った演説をまとめている。国会の議席数が自民党による改憲発議可能なものに達した旨を注意していること、こののちの2019年参院選に打越氏が立憲民主党から新潟選挙区で立候補すること、「よろしくお願いしましょう」という文句の選び方、文が打越氏のまとめによるものであることからすると、矯風会に政治家として自分を応援するよう頼んでいる光景である。



(K-PEACE2017年8月号。左側は矯風会館での講演後の質疑応答である。打越氏のあいさつをまとめた文も、それについての本サイトの紹介もまどろっこしいのは公職選挙法上の事前運動規制などがあるため。)




(コラボ登記簿より)


なお打越氏の監事退任と同じタイミングでコラボ監事に細金和子氏がついているが、彼女は矯風会系の慈愛会が設置した婦人保護施設慈愛寮元施設長である。つまりは2015年7月に打越氏が就任して以降、矯風会と親和性の高い役員が1名は仁藤氏の他にもコラボに在籍していたという形になる。



(慈愛会登記簿より。登記上の所在はほぼ矯風会館のすぐ近くである)





(いずれも、フォト蔵への仁藤氏の投稿より。かつての彼女は863件のうち2件で「禁煙」という単語を投稿している。)


念の為だが仁藤夢乃の行動と主張は完全に矯風会と同じ路線というわけでは無い。確認できる限り、彼女は酒もタバコも好きで、下ネタもイケる口だった。しかし最近は、その自由な方向性での言動が少ない。これはおそらく、①彼女のシンパには、少なくとも講演会が満員になるぐらいに矯風会のシンパが多いので矯風会の価値観に反する言動は抑制しているものの②JT系列から補助金をもらっている手前、あまりタバコを悪くいうのも気が引けるということではないか。例えば仁藤夢乃氏のツイートを「タバコ」で検索すると7件はヒットするものの、自分がタバコを好きとも言わず、またタバコの害を強調するわけでもない。



飲酒、喫煙マナーの悪さを嘆く仁藤氏のツイートだが、「酒」「タバコ」自体が悪いというふうにも言わない。つまり抑制の効いたツイートである。)


おそらくだが、コラボ内部でも矯風会との距離感には温度差がある。①矯風会の幹部職員(慈愛会・慈愛寮の寮長をしていた細金数子理事)と②基本的にはリベラルな教育を受けていて、大学時代の思い出では柴田元幸氏の英米文学を他学部で受講したことを挙げる弁護士の打越さく良元監事③また仁藤夢乃代表では、それぞれに価値観は大いに違うはずである(なお失礼ながら打越氏の場合は、国会議員ということもあり選挙がどうしても無視できないため、なるべくどこにもいい顔をしないといけない、という環境下にある)。



(2022年9月23日の細金和子氏講演を告知する、K-peaceのフェイスブックページ


コラボに関しては、その支持者のうち一定割合が矯風会であるならば、その原理主義的な宗教的立ち位置に目配せするのが合理的な選択になる。実際、近年のコラボは売買春について「性搾取」という表現をして、それ自体は人分・社会科学的なフェミニズム系の装いを表に出してはいる。だが、何をもって「搾取」とするかの判断はアプリオリに決まっているーーつまりいくら高い値段を払おうが、売買春については結論として「悪事」という判断が決め打ちされている感もある。そして個人の同意があってもやはり「ダメ」と決め打ちしてくる「話の通じにくさ」は仁藤氏が矯風会から継承している感じが強い。



(K-peaceアカウントによる31号表紙のフェイスブックへのアップロード。いわゆる「ツイッターフェミニスト」で括られることもある石川優実氏が寄稿している)


だが一方で矯風会も、その機関紙K-peaceが刊行頻度を落とさざるを得なくなるなど迷走気味だ。一昔前の例で、たとえば1996年の出版物「アジアの女性によって日本の問題が見えてきた 女性の家HELP10年のあゆみ」などは外国人女性の水商売への就労で実質的には人身売買であるような類のケースなどについての取り組みをまとめたものだが、多角的に日本社会の問題点や、法制度上のハードルを指摘している。入管の行政実践においてすら男性と女性で大いに在留資格の出し方が違っていること、「エンターテイナー」(芸能ビザ)枠で途上国から日本に入国する外国人女性の場合は、①現地で結んだ契約書②入国ビザ取得の際に行政へ届け出ている契約書③日本で交わしている契約書及び就労実態、でまるで違う複数の契約が使い分けられている点の指摘など、今読んでも読み応えがある。なお、現在は社民党党首の福島みずほ氏も座談会に登場などしている(注2)。



(「アジアの女性によって日本の問題が見えてきた 女性の家HELP10年のあゆみ」より。往年の福島瑞穂氏)


それに対して近年は①知名度の高さに釣られてか、②はたまた世代交代を意識してか近年はコラボ関係者や石川優実氏など「ツイフェミ」とも揶揄される系統の人物の機関紙登場率が増えており、そのテキストはお世辞にも水準が高いと言えない。次回は、「日本人男性買春の海外への告発」という戦後の矯風会路線を、現在のコラボがどう継承したかを見てみたい。


注1:ただ他の回のK-PEACE寄稿についてはコラボウェブサイトにもあるため、特に隠したと言うよりは単なる乗せ忘れかもしれない。


注2:福島氏は、「HELP」という矯風会100周年でできた外国人女性を主に念頭に置いたシェルター施設に関係した案件で仕事をした上での寄稿である。ただ他の寄稿者のコメントを見ても、矯風会ははたから見て禁酒禁煙など道徳的規律がきつい、など述べている部分がある。なので出版物へ寄稿したからといってキリスト教徒であるとか、矯風会のメンバーとすぐになるわけではない。


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【江藤貴紀】


 

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