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仁藤夢乃氏「日本は児童買春の国」・・・秋葉原でJKの服装をしただけの女性を写した写真を根拠に、外国特派員協会で記者会見が開催

2015年5月21日22時35分

仁藤夢乃氏「日本は児童買春の国」・・・秋葉原でJKの服装をしただけの女性を写した写真を根拠に、外国特派員協会で記者会見が開催



(ピンクの星がJKビジネスで働く客引きの女性で、青色の星が男性という説明だが・・・)



この記事は、元記事(このリンクでジャンプできる)の記述に、不正確な部分があったので、6月2日に修正したものである。

いわゆるJKビジネスをはじめとする児童の性的労働問題に詳しく、自分も高校を中退して浮浪生活を送り、危険な体験にもあってきてから大学へ進んだという経歴を持つ仁藤夢乃氏(25)が5月21日、外国特派員協会で会見した。


その中では、児童買春の買い手である男性が処罰されていない、日本では児童ポルノが野放しになっているとか、あと子供の人権を守る意識が弱い、売る側の女性が悪いと言うことになっていて、社会の責任が問われていない、という発表が行われた。(*注1)また、『もえなび』というJKビジネスなどの斡旋をするサイトが堂々と営業していることなども、児童を守る上で問題などと主張した。



だが、問題は論旨の運び方である(画面右上が問題となった「JKビジネスに男性が群がる秋葉原での写真」)。




(以下で問題となる動画リンク部分は、会見開始後45分からで、ここをクリックでジャンプできる。会見のタイトルには「女子高生を東京のSEX産業から救い出す」という扇情的なタイトルが用いられている)

江藤「JKビジネスについて、どれくらいが18才未満や20才未満として働いているかという統計はありますか?あと例えば、いま写っている女性達のうち、何人くらい、何割くらいが18歳未満だったり二十歳未満だったりという調査はされましたでしょうか。よろしくお願いします。」


仁藤氏 「そういう統計はでていません。正直、日本政府もあの・・・」


ここで仁藤氏が同時通訳さんから遮られて、筆者の質問を同時通訳さんが英語に直したものが入ってくる。(「 I am working at net media. My question’s about the data. As for the data of JK business working this area, how many or what percentages are 18 years age? And in the slide show you show this, how, what percentages are under 18 or 20?」太字部、筆者)


仁藤氏「はい、あのそういう統計はでていませんし、警察も行政も調査はしていません。あの、どのくらいの少女が18歳未満なのかというと、これはもうほんとに時期や流れ、注目されればそういう未成年とか16歳、14歳の子はメディアで放送された日はいなかったりしますけど、だんだん話題が落ち着いてくると出てきたりしますし、その時々に寄ります。でも、だんだん規制が厳しくなってきたので、チラシ配りをしている子は18歳以上の子も増えてきています。でもですね、お店の中に15歳16歳、中には13歳14歳の少女を囲って、そういうサービスをさせていると言うことも実態として残っています。」


つまり、(読者の方からも指摘があったが)仁藤氏はそれから後は、被写体の年齢確認については明言を避けて、一般論として客引きは18歳であっても店内には18歳未満がいることが多い、など質問には答えずに関係ない話を続けた。


*ところが、元記事で筆者は仁藤氏の発言について、「写真でも、被写体の年齢は確認していない」と書いてしまったのでその部分において、ミスである。(ただし、仁藤氏は被写体の年齢確認をしたかどうかについては返答をされなかったり、あと著書にデータがあるという旨の発言をTwitterでしたが、その様な記載はないという読者からの指摘も受けている。この指摘に対して仁藤氏は、反応していない。)


だがともかく、あくまでも「仁藤氏は被写体の年齢確認について会見で返答を避けた」が正確な記述であって、元記事の記述が不正確だったため、ここにまずお詫びする。


そして、このミスを振り返るに、筆者の誤解に端を発している。この誤解の原因は、英語通訳さんの通訳文(「 I am working at net media. My question’s about the data. As for the data of JKbusiness working this area, how many or what percentages are 18 years age? And in the slide show you show this, how, what percentages are under 18 or 20?」)に対して、仁藤氏がうんうんとうなずいていて、まるで英語の内容も分かっているように見えたからである。そして、外国特派員協会での会見で同時通訳付きなので、自分の発言がその後に英訳されるのを前提に仁藤氏が答えたと思い込んでしまった。そして、同時通訳が what percentagesという単語を、JKビジネス一般と被写体の両方について使っておられたところ、それに対する仁藤氏の返答が「はい、あのそういう統計はでていません」であって、percentagesとdataをまったく持っていないと筆者において認識してしまったためである。


もちろん、「統計」とpercentagesやdataは別概念であるが、仁藤氏のうなずきに釣られて、2つの論点に関する質問に、合わせて「そういう統計はでていません」と回答があったというのが筆者の理解であった。もとの筆者の聞き方も「割合」という言い方をしており、「統計」がないという表現で「つまり被写体の年齢割合の数字を仁藤さんは持っていないのだな」と理解したわけである。この点、いま思えば多義的にとれる(質問のうち、被写体の年齢確認については答えてるのか答えていないのか分からない)内容であって、そこの確認を念押しすることを怠った訳である。


なお、それ以降のくだり、「あの、どのくらいの少女が18歳未満なのかというと、これはもうほんとに時期や流れ、注目されればそういう未成年とか16歳、14歳の子はメディアで放送された日はいなかったりしますけど、だんだん話題が落ち着いてくると出てきたりしますし、その時々に寄ります。でも、だんだん規制が厳しくなってきたので、チラシ配りをしている子は18歳以上の子も増えてきています。でもですね、お店の中に15歳16歳、中には13歳14歳の少女を囲って、そういうサービスをさせていると言うことも実態として残っています。」は、被写体年齢についての筆者の質問に対応した受け答えになっていないため、別の話を始めたのだな、と記事からは切り捨てた(この部分は、実際に受け答えとして成立していないので、切り捨てて問題なかったと今でも考えている)。


この写真が年齢確認出来ていないとすると、あるいは少なくとも会見で年齢を答えられない写真を、女子児童の性的労働問題のプレゼン資料として出すのは、チートではないだろうか。さらに気になったのは(1)未成年と(2)18才未満と(3)JKビジネスで働く女性について、場合分けを行わないで進む仁藤氏の論理展開である。実際、彼女がJKビジネスの温床として指摘した『もえなび』も検索してみたところ、最初に出てきた求人ページは18才から28才が募集年齢で、18才未満は応募禁止となっていた。



(果たしてこれが建前なのか実際なのかは分からないが、労基法上の有害危険業務などとしての、警察からの摘発リスクを考えれば、経営者としても18才未満を使いたくないと考えるのは一つの合理的な選択肢である。)


この3つの異なる概念を混同した上で、女子高校生風の格好をした客引きの女性が並んだ写真を出して、「児童や少女が日本では食い物にされています」というのは、悪質な印象操作かプロパガンダの範疇に属するレベルである。言いたいことは「日本では少女が搾取されている」なのだろうが、そのためにならどんなロジックでも使って良いということにはならない(むしろ、主張の説得力を長期的に見れば弱める)だろう。


彼女は国内における女子児童の性的搾取の専門家としてスピーチしているので、まともな検証精神のない記者(一定数いると思われる)なら、そのまま言い分を書いて(日本の悪評を広めて)しまうであろう。


さらにいうと、JKビジネスについては、摘発例は確かにあるものの、その労働者中でどれだけの割合が未成年や18才未満かを「警察や行政が調査してない」といって、専ら仁藤氏の見聞を根拠にしている点も疑問である。


というのは彼女自身が東京都青少年問題協議会という都の委員を努めている(つまり行政に接点のある)人間なのに、自分で調べることもしないわ、行政に責任を投げるわじゃあ随分だと思う訳である。


あまり個人攻撃はしたくないが、会見の後半では、高校を中退してからの彼女の成長についての話があったものの、これもある種の甘えに筆者には聞こえた。「高校を私は出ていません。だから見ての通り英語もしゃべれないし数学も出来ません。あと受験はAO入試です、高校の校長の推薦がなくても入られる大学ということで明治学院には入りました。ボランティア歴などで応募できたんです。」ということである。


正直言って、英語が苦手なことと高校中退なこと(けっきょく彼女は大学を卒業しているのに)を結びつけたりだとか、『難民高校生—-絶望社会を生き抜く「私たち」のリアル』と、『女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち (光文社新書)』という著書がある専門家で、しかも東京都の委員を務めているのに「データを行政が作ってくれないんです」というのは、理屈として納得しがたい。


注1: 実際には、児童買春において買う側が野放しになっているわけではない。児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律において、18才未満との性交渉は処罰の対象となるし、ほかにも従来から、各自治体が設けている青少年保護育成条例でも処罰対象となっていた。)


なお会見の中で仁藤氏が「児童ポルノが野放しになっている」という際にも論旨がひどく混乱している。すなわち、(1)当初は何の留保もなく「児童ポルノは野放し」だから国際的に見て非常にひどい、と言っていたのだが後半では、(2)(水着越しに乳首が透けて見える商品が流通しているので)、「児童ポルノが野放し」と、表現が変わっていて別の話になりかけていた。


そして言うまでも無く(1)については日本でも販売・頒布は児童ポルノとして禁じられている。だがそれに加えて、(2)で指しているのが①具体的にどの商品のことなのかと、②作品の出演者が実際に(パッケージなどで唄っている通りに)18才未満なことを確認したのかも不明だったので、それらを質問してある(こういう部分で外国メディアに誤解を与えては、大変である)。


2015年6月13日追記  仁藤氏が代表を務める一般社団法人コラボHP掲載の、京都新聞記事によれば、仁藤氏は講演において自分自身もメイドカフェで働いたことがあると語っており、JKビジネスとメイドカフェの違いが分からなかったとは考えにくい。


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