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熊本の味千ラーメン、店舗展開なしのヨーロッパ・オランダ国にペーパーカンパニー疑惑

2016年5月10日01時46分

熊本の味千ラーメン、店舗展開なしのヨーロッパ・オランダ国にペーパーカンパニー疑惑

中国系の客家(鄧小平元国家主席などを排出している)出身で、熊本県においてラーメン事業「味千ラーメン」を立ち上げた重光ファミリーの企業「味千ラーメン」(本社熊本市)が、店舗が皆無のヨーロッパ支店を、タックスヘイブン(租税回避地)として知られるオランダ国に開設していたことが国際ジャーナリスト団体ICIJの公表していた資料オフショアリークスでわかった。


この点について、味千ラーメンへ4月29日付けで、5月9日の正午を期限として返答をお願いしたが、未だお返事は頂いていない。(*質問内容は、最終ページに記載。)



オランダは、長崎オランダ村などと言った牧歌的な印象とは裏腹に、ヨーロッパでも有数のタックスヘイブンと知られており、大規模多国籍企業によるダブル・アイリッシュ・ウィズ・ア・ダッチ・スキームなどで悪名が高い。


ここで、タックスヘイブンの利用は一般的に言って①マネーロンダリング②租税回避③経営陣による横領行為、を容易にするため、好ましいものと考えられていない。


更に悪い場合には、核兵器開発に繋がる闇取引、シリアのアサド政権など好ましくない政体による武器の売買口座、北朝鮮の核兵器およびミサイル開発資金源の一貫になっているとされる。


なお、味千ラーメンは日本の飲食業でもっとも中華人民共和国で成功した企業の1つであり、海外に681店舗を数える。にも関わらず、今年の4月に起きた熊本地震については寄付を募っており、タックスヘイブンを利用していることとの平仄が問題となりそうだ。


味千ラーメンは日本、アジア、オーストラリア、米国に店舗を展開しているもののヨーロッパ支店はない。すると事業実態がない会社を有していると言うことになりそうだが、これに租税回避など以外の、正当な目的は何があるというのだろうか。




運営母体の重光産業株式会社を率いる重光一族、とりわけ重光克昭氏にはコメントを頂きたいものだが、残念ながら今回、味千ラーメンからはなんの回答もなかった。


なお筆者は、味千ラーメンが産まれた熊本の出身である。高級グルメのような味かどうかはともかく、100回くらいは食べてきたと思う。近所の素敵な家族が経営してられるフランチャイズでも、他の支店でも。こうやって、自分が生まれ育ったときに味わった「思い出の味」を批判しなくてはならないのは、とても辛いことだ。


【編集長 江藤貴紀】

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