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小池百合子氏が代表の自民豊島総支部、自民党都連と帳簿が相違 3年で210万円の使途不明金

2016年7月6日03時43分

小池百合子氏が代表の自民豊島総支部、自民党都連と帳簿が相違 3年で210万円の使途不明金

東京都知事に立候補を表明した小池百合子・元防衛相が代表を務める自由民主党豊島総支部が、平成24年から26年の3年間で90万円の送金しか受けていないと政治資金収支報告書に記載していた一方で、自由民主党東京都総支部(代表、石原伸晃・元自民党幹事長)側の政治資金収支報告書には計300万円、自由民主党豊島総支部あての送金が記載されていることが分かった。


つまり3年間で210万円が2つの政党支部の間で消えていることになり、いずれか一方、または双方の担当者について、政治資金規正法違反(虚偽記載)と業務上横領の容疑が生じてくる。


東京都選挙管理委員会に提出された政治資金収支報告書を、順を追って見ていくと、平成24年の自由民主党豊島総支部は30万円、また平成25年にも自由民主党豊島総支部は30万円、そして平成26年も自由民主党豊島総支部は30万ずつ、コンスタントに計90万円を自由民主党東京都総支部から受領していることとなっている。

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(小池氏側の政治資金収支報告書より)


一方で、自由民主党東京都総支部の政治資金収支報告書を見てみると平成24年には30万円を11月に、2回に分けて送金して60万円を送っている。同じように、平成25年は1月16日と11月25日に2回ずつの合計4回にわたり毎回30万円の送金を行ったとしいており、小池氏側へ合計120万が送金されている。また、政治資金収支報告書が報告されている直近である平成26年にも、自由民主党東京都総支部側は30万円を4月26日、7月16日、4月26日、7月16日、と4回に分けて合計120万円の送金を豊島総支部へしている(送金の日時がバラバラで、しかも雑多な支出の費目の中に紛れ込んでいるため、全額をつかむのが非常に難しくなっているが意図的なのだろうか)。

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(自民党・東京都連からの送金記録の例。金額や日時が紛らわしいもののいずれも別途の支出であり、小池百合子氏側の政治資金収支報告書とは完全に矛盾する)


なお、後掲リンクの通り、小池百合子氏が代表の自民党支部(自由民主党東京都第十選挙区支部)も、自由民主党東京都連と政治資金収支報告書をクロスチェックを行ったところ毎年矛盾が生じて、79万円の行方について不明となっている。念のため断っておくが、この2件は別途であり、しかも同じようなお金の処理で同じような使途不明金が産まれているわけである。


そして一般にだが、同一住所に同一代表者の政治団体を置いたり、同一の政治団体へそこへ複数回にわたって同額を送金してしかもそれを政治資金収支報告書の非常にわかりにくい場所に記載しており、しかも調べてみたら帳簿の帳尻が合わないとなると、裏金が作られているのではないかという疑い(*)が出てくる。なお、加えて言うと今回問題となった小池百合子氏が代表の自民党豊島総支部は同じく小池百合子氏が代表の政治資金管理団体「フォーラム・ユーリカ」と同一住所に所在していたところ、このビルの家賃は小池氏が会長で同じ部屋に入居していた「日本リビア友好協会」(**)が肩代わりして支払ったことが事務所への取材で明らかになっている。


この点について、自由民主党豊島総支部への寄付として計上していない点が政治資金規正法違反(虚偽記載)となることは、「フォーラム・ユーリカ」について以前のべたのと同様である。


だが実は、「フォーラム・ユーリカ」の政治資金収支報告書によると同団体は、別途に家賃として東京都練馬区の男性へ12万3000円を支払い続ける処理もしていた。(入居していたビルの賃料でないとすると)一体なんの家賃を払っていたのかを小池百合子事務所へ質問したが、期日を過ぎても回答は得られていない(***)。


(*)小池百合子氏の裏金疑惑については、昨日の日刊ゲンダイも別会社に対する210万円の支出についてであるが、報じている。

(**)かつてからある国際親善団体であって、小池氏の私物ではないので、会長であっても好き勝手に自分の政治団体の家賃を払わせたりすれば、日本リビア友好協会への背任罪などが成立する余地がある。

(***)ちなみに、男性は小池百合子氏の選挙区内に在住しているため、理由なく金銭を支払っていたりした場合には公職選挙法の禁じる買収罪が生じる余地がある。


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【江藤貴紀】


 

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