福島第一原子力発電所の汚染水貯蔵タンクで、内部に溜まった水素の爆発する危険について、アメリカ政府側の原子力規制委員会も想定外の事態だったことが、米連邦情報公開法に基づく情報公開請求の結果わかった。
これは、福島第一原子力発電所にある約1300個の汚染廃液を保管する容器の一部で、仕様通りにガスを逃すなどするための穴がないせいで、強い放射線で水が分解されて出来た水素が溜まっていることが5月22日に東京電力から発表されて明らかになった問題(東電プレスリリースはこのリンク先参照)。
なお、この報道については、穴がちゃんとある場合には放射能汚染をされたガスなどが外部環境に流出しているということになるので、それはそれで、一種の欠陥と言えるのではないかという指摘もある。
いずれにせよ、アメリカ政府のうち、少なくとも原子力規制行政を担当するNRCにおいても想定外の問題だったということで、原子炉事故後に起きる事態の予測は、国や組織を問わず極めて困難なことが改めて浮き彫りになったと言える。