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浦安市 男女共同参画事業で「離婚・親権」など扱う女性限定無料法律講座に346万5000円を支出 情報公開請求で判明 裁量権逸脱濫用で平等原則違反の可能性

2023年10月28日19時32分
カテゴリ:地方

浦安市 男女共同参画事業で「離婚・親権」など扱う女性限定無料法律講座に346万5000円を支出 情報公開請求で判明 裁量権逸脱濫用で平等原則違反の可能性



(浦安市開示資料より。46200円の支払い2回で92400円との記載がある)

浦安市の多様性社会推進課が実施している「女性のための法律相談」事業で令和2年5月から令和5年10月までの支払い分として、合計346万5000円を全て「渥美雅子」弁護士宛に支払っていたことが信濃毎日新聞で分かった。内訳として、一日分の口座謝礼が4万6200円で、2日分の日当を支払った月(9万2400円)が33回、一日分の日当を支払った月が9回だった。


この講座は浦安市HPによると「法的な解決を必要とする問題について、女性問題を専門としている女性弁護士が相談に応じます。」とあるもので「午前10時から午後3時30分

注記:1回40分の対面相談」とある。渥美弁護士が正味で何時間(あるいは何名と)相談したかは現時点で開示された文書からは分からない(ただ更なる開示請求で、判明する余地はある)。なおこの浦安市の講座は、読者の方からの情報提供(あるいは取材依頼)が元となって本サイトが情報公開請求に至ったもの。




この女性限定講座の内容としては「離婚・親権・DV・ストーカー・セクハラなど、女性が抱えるさまざまな問題で、法的な解決を必要とする内容について、女性問題を専門としている女性弁護士が相談に応じ」るとあり対象は「市内在住・在勤・在学の女性」である。ただ「DV、セクハラ」であれば確かに女性の方が被害に遭いやすい(あるいは深刻なダメージを受ける)ことはある気がするが「離婚・親権」については女性限定で講座を行う意味があるのかよく分からない(同性婚のない我が国では当然ながら、離婚する男女、親権問題を抱える男女の数は理屈の上で同数に登るはずである)。



(浦安市の開示決定通知書)


また日当4万6200円は(法律事務所との距離にもよるが)40分だけなら高いようにも感じられる。なお弁護士さんがずっと同じ渥美雅子弁護士だけであるが、市のHPで集客ができるなら「食いっぱぐれ」はしにくくて美味しい立場のようにも思える。




(浦安市開示資料)


私見では、女性の方が一般に平均所得などで低いため、行政が一定程度は女性向け法律相談を支援するのは裁量の範囲内かもしれないが、あまりに頻繁に女性限定法律講座ばかりを連続して行い、尚且つその内容が「離婚」といった男女双方が必ず当事者になる事柄や「親権」といった事実上、女性の方が有利に問題を進めやすい事柄について、男性向け講座をまるで行わずに女性限定で行うのは(あるいは夫婦関係修復のための講座を行わずに離婚講座ばかり行うのは、平等原則に違反して不当・違法な支出となる場合もあるように思える。


浦安市民、あるいは浦安市に主たる事務所のある法人であれば住民監査請求の手続きで少なくとも1年以内に行われた財務会計上の行為については、その不当・違法を主張することができる。それにしても一人の弁護士だけが3年5ヶ月の間、同じ講座を担当する(しかも内容はレクチャー形式ではなく1:1の面談)ということにも、合理性がないような気がするがどうなのだろうか。




(浦安市の、市役所庁舎。筆者撮影)

最後に、以前に問題になった世田谷区の講座でも感じたことだがいわゆる「金余り」の状態にある自治体が予算の消化に困って合理性の疑わしい講座をつい開いてしまうケースが後を経たないように思えてならない(世田谷区は基礎自治体でありながら一部の県以上の人口があり、また浦安市は知っての通り、東京ディスニーランドがあって地方税の収入が潤沢と考えられる)。実際、資料を受け取りに庁舎を見に行っても浦安市は極めてスタイリッシュで、尚且つ隣り合わせに所在する市民ホールでは「タクシー呼び出し専用の無料電話機」が備え付けられているというほどであった。




(筆者撮影)


【10月28日20時10分追記】渥美雅子弁護士は以前から浦安市の市報に登場するなどしており、同市と縁が深いようである。なお彼女の弁護士事務所(千葉市内)から浦安市役所までは30キロほど、車でおよそ40分の距離であった。



(2009年の浦安市発行物より)


また、渥美弁護士一人にずっと投げている理由については随意契約にするための理由がなんなのかという趣旨の指摘がTwitterユーザーの「こうてつ」氏(世田谷区で詐欺師何講座の録音を抑えた方)からあった。また額が小さいので随意契約にしていいとも思えるが、年間で100万近い支出になることを考え合わせると「他の弁護士ではなく、この渥美弁護士ばかりに」依頼していることは「弁護士に対する」平等原則違反を構成するようにも思える。この点も合わせて、追加の開示請求をする価値はある気がする。


【江藤貴紀】


 

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