11月10日、日本外国特派員協会でカンボジアの野党第一党「救国党」の党首サム・ランシー氏と、ケム・ソカ副党首の会見が行われた。
(会見動画・全文英語)
その中でサム氏は「前回の選挙結果は不正だった」と主張。具体的には各投票所での出口結果では野党側が勝っていたのに、最後の結果段階になって政権与党側の勝利となっていたことや、それは国際的なオブザーバー複数も認めたことを主張し(ディテイルは上記リンク先Wikipedia記事とそのソース元参照のこと)、明確な不正選挙の証拠だと述べた。
またAFP通信、長谷川記者の質問を受けて、諸外国からの経済援助についても言及。その中で中国の援助は人道的考慮を欠いており、透明性もないと批判。いっぽう日本からの国際支援については好意的な評価を表明。長期にわたる継続的な支援が日本政府および国際機関を通じたルートで、ふんだんに行われており、カンボジアに貢献しているとした。
次期の選挙に関しては、不正が起きないように日本からの技術その他の援助を期待すると述べた。そして現在も、日本政府の外務省とは接触をしているという。
なおサム氏は長らく政権を握っている現在の首相、フン・セン氏への名誉毀損で2005年に有罪判決を受けており、またケム氏もやはり2005年にフン・セン氏への名誉毀損で逮捕されている。
*11月14日追記:この会見の3日後の11月13日に、サム・レンシー救国党党首に対する、外務大臣への7年前の名誉毀損容疑で逮捕状が出された旨が毎日新聞で報道された。帰国すれば、逮捕される見込みだという。
【江藤貴紀】