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稲田防衛相:日米関係のがたつきが、中国の横暴を招いている

2016年8月6日17時15分
カテゴリ:国内

稲田防衛相:日米関係のがたつきが、中国の横暴を招いている

 

(稲田朋美防衛大臣が2010年に出版した著書「私は日本を守りたい」より)


2016年8月、防衛大臣に新しく就任した稲田朋美氏が、2010年に記した著書「私は日本を守りたい」で「日米関係ががたついていると中国は傍若無人の行動に出るのです」と述べていたことがわかった。同書は民主党政権の最中に出版されたもので、民主党政権を「不道徳極まりない政治」(P39)などと批判。また岡田克也氏(現・民進党代表)についても「岡田さんと韓国との間には何かがあるのではないかとすら思ったほどでした」と(名誉毀損や侮辱ギリギリの表現)で批判している(同書P51)。


ところが、稲田氏が防衛大臣に就任して3日後の8月6日、「中国海警局の船6隻と中国の漁船およそ230隻が、沖縄県の尖閣諸島周辺の日本の領海のすぐ外側にある接続水域を航行していることが確認され、外務省は中国大使館に対して抗議した」旨がNHKその他大手メディアで一斉に報道された。


稲田氏の論理で行くと、今回の中国による挑発的な行動も日米関係がいま揺らいだことの帰結だという理由付けが出来そうであるが、①それが理由なのか②また日米関係の揺らぎが生じたとしたらその理由は何か③あるいは日米関係以外の理由で、中国が今回多数の船舶を尖閣諸島周辺に展開させたのかなど、当人がどういう認識をしておられるかは不明であるので、現在質問中である。


もし仮に①民主党時代に中国が挑発的な行為をしたら、政府が日米外交において失敗しているからで②自分が大臣の時に中国から挑発されたら、非は政権にはなくてもっぱら中国が横暴なだけ、という論理を取られるとしたらダブルスタンダードが強すぎて理由付けとして承服しがたい。


【江藤貴紀】


 

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